熊本の映画祭でご覧になった方も、いらっしゃるかと思います。
こちらでも嬉しいことに映画祭での上映が決まり、昨日観てきましたよ🎬
上映前には、行定監督の舞台挨拶。
上映後には、いわゆるティーチイン。
映画ファンからの質問や、あたたかい感想が寄せられていました。
映画の上映時間は39分。
熊本地震の夜、「ごく普通の熊本の人々」がどこにいて、どんな風に過ごしたのか、どんな思いを抱えていたのかが描かれます。
明日が来ることが当たり前ではない、と知った時、それでも抗い「一枚岩」となって跳ね返す強さが、この作品には満ちています。
全編にわたって、セリフは熊本の方言。
演者さんも、プロの俳優さんをはじめ地元のタレントさんや芸人さんなど熊本とゆかりのある方が多く、より生きた会話となっています。
熊本でご活躍の皆さんは演技経験がなく、監督によれば「はじめのうちは気どった演技…演技をしようと必死になるあまり、棒読みになっていた」とのこと。
それで、「普段自分が話しているような言葉にセリフを自由に直していいから」とアドバイスしたところ、とても生き生きした演技になったそうです。
九州の人間にとっては、他県の言葉であってもそこそこ馴染み深い言葉でもありますが、関東で上映したときは字幕を用意したとか。特に、冒頭の会話が全くわからないという意見が出たそう。
もちろん、物語の展開やニュアンスは伝わるのですが…
ところが、字幕をつけると観ている人たちが文字しか読まなくなってしまう、ということが起こったので、やはり字幕をはずしたのだとか。
また、外国での上映の時にも、熊本弁ならではの面白さやニュアンスが伝わらないのではないか、という心配はあるようです。でも。
行:台湾の言葉にこだわって脚本を作った映画を観たとき、字幕では何気ない会話になっているのに、ニュアンスはとても伝わってきた
不思議ですよね、言語って。
エキストラ参加した方からは、自分の出演シーンを見つけて感激したという感想とディスク化の予定についての質問が。
行:「うつくしいひと」と「うつくしいひとサバ?」は熊本の人たちからの希望が多くて、ディスク化しました。「いっちょんすかん」は、時間が短く復興映画祭との兼ね合いもあるので…
楽しみにしていてください、というお話でした。
もしかすると、来年のくまもと復興映画祭はいつもの時期ではないかも知れない、そんなお知らせもありましたよ(調整中のようです)。
行:地震の時は東京にいました。ラジオ番組をもっていて、それが午後8時から始まって…で、終わって帰ろうとしている時に地震のことを知りました
情報が欲しくて、ずっとテレビを観ていると、熊本のローカル番組で見慣れたキャスターたちが、全国へ向けて発信しているのを見てなんとも言えない気持ちになりました
そんな風にテレビを見続けていたこと。
それこそ「いっちょんすかん」と思っていた友人とようやく会えた時、互いに「お前が生きていてよかった」とまるで映画のような会話になったこと。
避難所からの中継で、印象的だった光景。
熊本人の気質のひとつ(意味もなく張り合う)として、映画の中でも描かれています。
地震の描写はリアルで、観ていてあの夜のことを鮮明に思い出しました。
軽いフラッシュバックに見舞われ、鼓動が早くなったのです。
監督自身も、このシーンを見る度に身構えて、体に力が入ってしまうのだそうです。
工さんの役どころは、ご覧になってからのお楽しみ。
「夢がなくなっちゃうかもしれないけれど」と前置きした上で、ものすごいエピソードが監督から明かされました。
行:斎藤工くんにカメオ出演してもらおうと考えてたら、彼のスケジュールがものすごく忙しくて、この映画を作っていた当時も〇〇監督の作品(←解禁前?…念のため監督のお名前伏せます)に入ってて。それで実は(以下略)
未見の方が多いはずですし、このエピソードはまだ書かないほうがいいでしょうか💧
工さんの出演シーンは、短いですがあります(お顔も出ます)。
ですが、種明かしを聞いてびっくりでした。技法(手法?)としてはよく使われることのようです。
行:斎藤工ってわかった?ちゃんと斎藤工が出てるでしょ(ニヤリ)
客席からの質問に答える形で、工さんと熊本との関係についてもお話してくださいました。
ご先祖様が刀鍛冶だった、という…あと、事務所の「龍さん」のことも。
菊池一族の話も出ました。懐かしいな。
終了後にサインをいただきました。
ありがとうございます🤗
今日もいい日でありますように。
*TAKUMIZM
今回は「移動映画館の活動家」。
先週に引き続き、教来石小織さんをお迎えします。
[教来石小織さんのリクエスト]
♩糸|中島みゆき
♩栄光の架橋|ゆず