久しぶりに、別府ブルーバード劇場に行ってきました。
いつものことながらだいぶ雑なレポをゆる〜くまとめております。お時間ありましたら。
順番は入れ替わっている箇所もありますので、項目ごとのまとめという感じにしています。
映画のネタバレもたくさんありますので、未見の方はご注意を。
当日の工さんの衣装は、ブルーバードさんのフェイスブックに写真があがるはずですので、そちらをご参照くださいね。
MCは、森田まほさんです。
舞台挨拶にハプニングはつきもの
森田:皆さんお待ちかね!齊藤工監督です
齊藤:……(出て来ない)
森田:……(^_^)?
会場:……(^_^)?
齊藤:……(出て来ない)
実は、登場しようとしてドアに引っかかったようなのです。
少しして、監督が登場します。
齊藤:僕、ドア壊したかもしんない😅
森田:バキッていってたもんね😅
そんな風に和気藹々と始まったトークショー。
雨の中、ありがとうございます、と齊藤監督。会場が一気に和みます。
ここ(お二人)の関係は、ずぶずぶ(!)だよね、などとおっしゃる…
まほさんによれば、人がたくさん入ると映画館が喜ぶのですって^^
音の響き方も全く違うそうですよ。
休憩中にパチリ📷
イベント中は撮影禁止でした
劇場の歴史
齊藤監督は上映中、こんな場所にいたそうです。
齊藤:映写室に入れてもらって客席を見てました。館長は勉強して映写機の動かし方を覚えて、自ら回しているんです
監督が語ったブルーバード劇場の歴史には、涙を誘われました。
音響
森田:今日はいつもより音を大きくしているんです。うちの劇場、音がいいんです!
シネコンは、上下左右から音が聴こえるよう設計されているそうですが、ブルーバードでは前方からしか音が出ないのだとか。
確かに音質はとても良かったので、映画を観ながら「すごいな」と思ったのでした。
特に神野さんがライターを使うシーン、くっきり音が浮き上がっている印象です。
ディスク化か否か
森田:Blu-rayにしないと言うのは、やっぱり素晴らしいことです
齊藤:ただ、地域的に映画館がなかったり遠かったりする人たちに届けなくてもいいのか、という話は会議でも常にのぼるんです
森田:「blank13」をブルーバードで一ヶ月かけるという電話を映画会社にしたら、とても喜ばれました。やっぱりそう言うことなんですよ
手渡しで映画を届けていく。cinéma birdもフィルとムーの企画も、まさにそうですよね。
最近では、ディスク化を前提として作品を作る監督もいらっしゃるのだとか。
配信のみ、という場合もあります。つまり、ディスクですらない場合もあったり。
そうですよね。選択肢が多い時代、と言えばそれまでなのですが…
説明的でない映画
森田:わたし、あのシーン好きなんですよ。リリーさんの手のシーン
齊藤:病院のね
衰弱していく様子を、例えば特殊メイクで見せたりということもできるが、あえて見せないことで見せるシーンとして成立させたかった。そんな、監督こだわりの、そして本当に素晴らしいシーンとなっています。
まほさん自身母親なので、母と息子のシーンは印象的だったそうです。
頭の匂いを嗅ぐ、麺を分ける、漬物をつまむ…
齊藤:家族でいてくれました
説明の多い映画が増えていると言う話もありましたね。
齊藤:簡単だから。「blank13」は“説明が足りない”という評価をいただくこともある。それも“なるほどな”と思う
裏話
どこからどこまでがダメなんだったかな〜と記憶を引っ張り出していたのですが、そんなに深刻な話題ではなかったですし、もしかしたらすでにどこかで披露済みという可能性も。
でも、まほさんが「SNS禁止ですっ!」と宣言されたので、業界の裏話、とだけ書いておきます。確かに、あんまり聞かない話ではあったかも。
想像してみましょう
ホラー作品についてのこぼれ話。
誰もが知るあの人から、助監督や照明部、やるよ!という話が出たとか(『BG』撮影中のことだそうです)。これは、出していい話なのかな?よくわからないのでお名前は伏せます…
それから、阪本順治監督からも、助監督やるよ!と言う申し出があったらしいです。が。
齊藤:実現したらみんなが緊張して現場が回らない可能性が😅
なんだか凄そうです(汗)。
今日発表になったこと
齊藤:今日発表になったんですけど、僕、金子ノブアキ・永野さん・清水康彦監督と4人でチームを作って映画を撮りました。
まずは関東でのお披露目、ということになりますが、こんな時は「配信してください」ってつい願ってしまいます…他にもタイミングが合わず、何作か工さんの出演映画で観てないものがあるのです。
たくさんのエピソード
齊藤:Q&Aをいろんなとこでやってたら話すことがなくなった
と言う監督でしたが、まほさんとの息のあった掛け合いで、たくさんのエピソードを知ることができました。ありがとうございました。
織本順吉さんのセリフ、一字一句脚本通りでアドリブではないとのこと。
だけど、演じ終わって「カット!」と自分で言ったり、とお茶目な方のようです。91歳でいらっしゃいます。
それから、主題歌。
齊藤:女の人が歌うと女の人の物語になる
また、イベントの最後のほうだったと思いますが、モデルになった家族の皆さんと(全員ではないそうですが)会うことができた、というエピソードも話してくださいました。
ラスト、神野さんのタバコのシーン、これはTAKUMIZMでも明かされていましたね。そして、そこまでは想像が及ばなかったのですが
齊藤:(自分の旦那さんを弔って)灰にするという行為になっている
ことでもあるのです。
葬儀シーン
編集でカットしたシーンを合わせると、このぐらい。
齊藤:もう一本映画ができそうなほどの長さです
会場:えーっっっ!!!
出演オファー
伊藤沙莉さんと松岡茉優さんには、ドラマの共演時にオファーしたそうです。
齊藤:映画オタクの大人が何か言ってる、と思われてた…口約束で実現はないだろう、って
ちなみに、まほさんは伊藤沙莉さんの大ファン。
特に声が好きなのだそうです。あの声になりたい!ですって。
森田:松岡茉優ちゃんも、ほんとに素の演技っていうのか…巧いですよね
ジャンルレス
森田:監督にしても俳優にしても、色がついて固定してくるけれど、工くんはジャンルレス
今までに工さんが参加した作品で、ブルーバードでも上映された映画を次々とまほさんがあげていきます。ジャンルレス、確かにそうです。だけど、簡単そうで難しい…
サイン入りパンフレット
森田:パンフレット30部に齊藤監督がサインをしたものを販売しています
これは欲しい方に行き渡ったような印象ですね…そんなに「寄ってたかって我も我も」という雰囲気ではなかったです(まほさんが「喧嘩もなく、ありがとうございます」と話していた)。
正直ちょっと気持ちが動きましたが、パンフはあるし工さんのサインは持ってるし、ということでそこは素通り。
と思うまもなく、館長と工さんの姿が(O_O)
館長、お元気なんですよ〜上映前にも、パタパタとお忙しくしてらしたのをお見かけしました。
工さんとはハイタッチと聞いていたのでそのつもりでいたら、普通に「ありがとうございます」と握手を🤝
つい、地元の劇場のことを口にしてしまったのに「ハイ!」と優しく応じてくださいました…なんだか申し訳ないような。ありがとうございました。
鑑賞するごとに新しい発見があって飽きない作品だな、と噛み締めながら雨上がりの別府を後にしたのでした。
工さんがいた、という映写室。
なんとなく見上げていたら、小さなダンボールか厚紙のようなもので塞いでいる場所があるんです。スマホより、ちょっと大きいぐらいかな?そこに書いてある文字、暗くてよくは見えなかったのだけど、確か
博多明太子
と書かれていたようなのです。
声に出して読みたくなりました…
とりとめなく綴りましたが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
どうぞ、よいGWを。
*blank13
まほさんが、試写で「blank13」を観たときのこと。
タイトルの意味がわからなかったそうです。なんの13だろう?と。そして、この作品をすっかり気に入って、ブルーバード劇場でも上映しようと決めたとか。
工さんは「身内は褒めてくれるけど…」と謙遜しながらも、前情報がない状態で観てもらいたかったので、海外での上映を目指していたことなどを明かしてくれました。
もちろん、内外で厳しい評価もあるようですが、いろいろなうけとりかたがあるのは当たり前。
何より、たった1館から始まり105館まで拡大したことが全てを物語っているのではないでしょうか。
俳優が映画を撮ってるのか、というバイアスがかかるという現象は、やはり日本では特に強いのかも。
例えば歌手(として知られている人)が絵を描く、俳優(として知られている人)が歌手活動をする、という場合も「え〜?(笑)」みたいな空気、なんとはなしに漂いますものね…減ってきているとは思いたいですが。
*客席の反応
すごくよかったです。嬉しいですね^^
くっきーさんの登場シーン、笑いが結構起きてました。
*阪本順治監督のライバル心
館長がある時、阪本監督に対して間違えて「工くん」と呼んでしまったそうです。
それ以来
齊藤:監督は僕に嫉妬心というかライバル心を…(^_^;)
そんな風に愛される素敵な館長でした。
どうぞ、お元気でいてくださいね^^